不登校の対応、正解は?

この前行ったN学園で小さな冊子をもらってきた。

その中に「友達は凶器だ」という文章が載っていた。


「友達は凶器だ」

「友達は凶器だ」、登校拒否をしているYちゃんが思わず言った言葉です。

先生も一所懸命でした。学校に出られなくなったYちゃんを心配し、

どうしても出てきてもらいたい、学校との繋がり、学校の匂いを

Yちゃんから消したくない、絶ちたくない、そんな思いで一杯でした。

善意の心配りだったのです。


朝は近所のMちゃんに必ず立ち寄って誘うように頼み、

学校が終われば何人かずつYちゃんのところへ寄るように

子供たちに頼みました。

交代で出来るように当番表をつくろうかとも思っていました。


朝はさすがにダメでした。

お母さんに頼んでMちゃんには断ってもらっておりました。

これがしばらく毎日のYちゃんにとってもお母さんにとっても

そしてMちゃんにとってもしんどい日課となりました。

夕方は結構元気も出始めており、最初のうちは断り切れずに

居間に上がってもらっておりました。

そんな風景がお母さんには実はちょっと嬉しかったのです。


友達たちはそれぞれでした。

「今日は学校でこんなことがあったよ」「算数は○○まで進んだよ」と言った風です。

帰りがけには決まって

「明日から学校へ来てね、皆で待ってるからね」の声が全員からかけられました。


2・3日それを繰り返しているうちに

とうとうYちゃんにとっては限界となりました。

友達の相手をするのが段々しんどくなり、

やがてはっきり苦痛となりました。


そんなときにYちゃんから出たのが「友達は凶器だ」でした。

びっくりする言葉でした。かなり過激な言葉です。

先生の善意も友達の努力もいっぺんに消し飛んでしまいそうな言葉でした。

やっぱり今のYちゃんにとっては

「友達は凶器」だったのです。


Yちゃんにとって、学校のことは一番気になることでした。

一番大事な場所だと思っていたかもしれません。

そこへ行かれなくなったのです。

学校の匂いがどういうわけかひどく辛くなっていたのです。

仕方なくそこから離れて家にいたのですが、当然ながら

学校へ行けない自分を責めていたのです。

かなり辛いことでしたから何かでそれを紛らわそうとし、

少しでもそのことから頭が離れるように好きな本を読んだり

イラストを描いたり、買ってもらったインコに夢中になって

言葉を教えていたのです。


学校の匂いから離れた所で初めて安心し、

新しい元気が出てくるよう自分でも気付かずに

ゆっくり準備をしていたのです。

そこへどっと学校の匂いが入ってきたのです。

家ですらYちゃんにとっては安心・安全の場所ではなくなってしまったのです。

そこで思わず出た言葉が「友達は凶器だ」だったのです。


しばらくそのままそっとしておいてあげるのが、

この時のYちゃんにとって一番優しい、有難いことだったのです。



親はもちろん、学校側としても

熱心な先生ほど、放っておく、だまって見守るというのは

難しいでしょう。

それにこういった対応をしてうまくいった例もあると思うのです。

でも、それはやはりその子の状態によるのでしょう。

ちょっと疲れただけ、ちょっと甘えたいだけ、

ちょっと嫌なことがあっただけならば或いは有効なのかもしれません。

でも、本格的に傷ついてしまった。疲れきってしまった。

どうしても学校へ行くことができないという場合は

その状態を受け入れ見守ってやるというのが何より大切になると思います。

それは親が自分の思い込み、常識をはずし

その子の状態をしっかり把握することが大切だと思うのです。

私自身も長男の時、一時あったのですが

その子の状態が見えず、親もパニックになったり迷いがあると

先生の方針に振り回されて(言い方は悪いですが)しまうことがあります。

N学園の先生は「熱心な先生ほど、なんとかしなければと思うものだが、

残念ながら不登校の子供の気持ちについて無知である。

いざとなったら親が学校から子供を離してやる、守ってやることが必要。

先生と喧嘩をすることはないのでうまく嘘もつきながら。

こういってはなんだが、先生は何年かすればいなくなる。責任はとってくれません。

最後までその子としっかり付き合えるのは親なんですから」と

言っていた。

確かにその通りだと思う。

情報はあちこちに転がっている。その内容も様々で

正反対のものもある。

何が正解かはその子供によって違うと思う。

どの子にも万能で唯一の答えなどたぶんないのだと思う。

やはり、正解はその子を見つめることでしか見つからないのかもしれない。





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コメント

はるか #-

私もその小冊子持ってるかも
不登校で検索して取り寄せた覚えがあります。
そうなのよね
そういう働きかけが有効で喜んでこられるようになるこもいると思う

だから余計難しいんだよね

子供が本当に望むことがわかったら其が自分の価値観を覆すことであっても受け止めることが大切だしね

2010年02月17日(水) 19時43分 | URL | 編集

yuyuhaya #iRTvXO9Q

きっとわが子が不登校になったら、こういう対処をしてしまうでしょうね。
自分の子を見捨てず頑張ってくれる先生や級友に感謝するんだと思います。
難しいですね。
よもやそんな風に思ってるなんてなかなか考えが及ばないし、世間体や常識にとらわれたりという事も手伝って子供を追い込んでしまうかもしれない。
子供のこころに寄り添う・・・難しいなぁ。
解ってあげられないかも知れない。

2010年02月17日(水) 22時09分 | URL | 編集

lavandre #sSHoJftA

こんばんは。

「友達は凶器だ」凄く衝撃的な発言ですね。
 以前、鬱になっていたとき
「言葉は眼に見えない凶器だ」って
 そう感じていた私ですが
 それ以上に今のYちゃんには
 怖いのかもしれませんね。

2010年02月18日(木) 00時32分 | URL | 編集

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2010年02月18日(木) 09時08分 | | 編集

☆かぐや姫☆ #-

私もそうだったのかな?なんて考えちゃいました
友達を作ってあげたい!なんて施設探したりしてましたが
本人がそう望むようにならなきゃダメですよね。
色々押し潰されそうになって
辛うじて堪えてるだけだもんね。
難しいんですよね。。

2010年02月18日(木) 09時38分 | URL | 編集

かのこ #kwzMfkEo

二人とも施設に入れるようなことになってしまいましたが、
学校に行くようになったとはいえ、それが本当に正解だった
のかは、今でも分かりません。
施設に入れたことを恨んでいる、と言った長男、この春に
帰れるかどうかわからない次男…。
次男の強制連行は、今でも心に重く圧し掛かっています。
あんなやり方で児童相談所に送るんじゃなかった、と。
泣き叫ぶ次男の姿を、今でも忘れられないままでいます。
何が正解か…本当に難しいですね。
応援ポチリ。

2010年02月18日(木) 20時01分 | URL | 編集

茶目太 #-

ずしんとくる内容でした。教師にも勉強になる。海のいるかさんの所へ来ると、本当に色々と気付かされる。ありがとうございます。

2010年02月19日(金) 23時01分 | URL | 編集

ちゃ太郎 #-

はじめまして

学校の匂いを嫌う…
娘の事とだぶりました
先生の訪問、友達からのメールと手紙…
親の嬉しい気持ちの真逆に娘の気持ちがあったのを思い出しました
今の状況から離れたい一心だったのだから当然なんですが、返事を即したりetc…
親も手探りでした

ただ今だから思えるのは、あのまま学校に通い続けなくて良かったという事です
学校に行けないのではなく、行かない選択も大事です

2010年02月23日(火) 07時18分 | URL | 編集

海のいるか #-

★はるかさん

そう、その子によって違うから余計に難しいんだよね。
一番近くにいる親が理解してあげないとね。
自分の価値観や一般的な常識とたとえ違っていたとしても。

2010年02月24日(水) 08時52分 | URL | 編集

海のいるか #-

★yuyuhayaさん

たぶん、こういった対応をするのが正しいと思う大人が
多いと思います。
でも、善意の心配りでもその子の思いにそっていなければ
負担・・・凶器でしかないのよね。
悲しい自己満足。

私もたどり着くまでは、長男に対し同じことをしていました。
結果、余計に傷を広げたのだと思います。

2010年02月24日(水) 08時56分 | URL | 編集

海のいるか #-

★lavandre さん

鬱の時があったのですね。
そうですよね、いくら善意でも
いや、善意だからこそ追い詰められてしまうということが
ありますよね。
自分の思い込みではなく
やはりその子を理解してあげることが大事ですよね。

2010年02月24日(水) 08時59分 | URL | 編集

海のいるか #-

★鍵コメさん

お返事はそちらにさせていただきました。
いろいろつらいことありますよね。
実は私も今参っております(苦笑)
なんとか乗り越えていきましょう!!

2010年02月24日(水) 09時02分 | URL | 編集

海のいるか #-

★かぐや姫さん

難しいんですよね。
動き出すタイミングというのもあるし。
かぐや姫さんのところもうちの長男も
施設へ通いだせたのはうまいタイミングで背中をそっと
押せたということだと思います。
親だからこそわかるタイミングっていうのもあるんだよね。
間違えると、余計に長引くけど・・・。
その子を見つめるというのがやはり大事だよね。

2010年02月24日(水) 09時06分 | URL | 編集

海のいるか #-

★かのこさん

本当に何が正解かというのはわからないですよね。
その子のためを思ってしたことでも
逆のこともある。
でも、長男くんも次男くんも
かのこさんに感謝する日がきっと来ると思う。
親の思いはいつか伝わります。きっと!

2010年02月24日(水) 09時15分 | URL | 編集

海のいるか #-

★茶目太さん

ありがとうございます。
先生にそう言ってもらえると嬉しいです(*^_^*)
いろんな方にいろんなことをわかってもらえるといいなと
思っています。

2010年02月24日(水) 09時32分 | URL | 編集

海のいるか #-

★ちゃ太郎さん

はじめまして。
ご訪問&コメントありがとうございます(*^_^*)

私も長男に関してはあのまま行かなくてよかったんだと
思います。
その状態を私が本当の意味で受け入れられるように
なるまでに時間はかかりましたが、いろんなことに
気付かされました。
行かないという選択。時には大切ですよね。

2010年02月24日(水) 09時36分 | URL | 編集


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